甘楽町 養蚕よもやま話(晩秋蚕3~4日目)

晩秋蚕の飼育がはじまり今日で4日目。
初日からさまざまな人が来てくださいました。

興味深い話を聞けたので、ここで紹介したいと思います。

「かつてはお寺さんも、お蚕を飼っていた。それも本堂で。その時期は、葬式なんてできやしなかった」と語るのは、甘楽町で平成9年まで養蚕を大規模に営んでいた吉田さん(写真右)。
「それは、困りますね・・・」と言ったところ、「ただ、この地域はみんな大なり小なりお蚕を飼っていたから、葬式なんてしてる暇なかった。お寺さんにとっても商売あがったりだから、一緒にお蚕飼うしかなかったんだろう」との答え。

その当時は、お坊さんがトラックを走らせて、埼玉まで桑を買いにいくという光景が見られたみたいです。今日から考えると、なかなか新鮮・・・

お蚕の種屋さんを営んでいた桜井さんは、鉢植えを利用してお蚕を飼育する珍しい飼育方法を紹介してくださりながら、「昔は、家に子どもをほっぽりって、桑とりに出てたんだけど、子どもが間違ってお蚕を食べたときもあったね~」となかなか衝撃的な思い出を語ってくださいました。

素敵なものを持ってきてくださった方もいます。
米袋に素敵な絵柄。大正14年創業の和洋レストラン「新洋亭」(富岡市)の女将さんである井上かず子さんが作ってくださいました。

絵手紙教室の先生であり、絵も言葉も心に染み入ります。
かず子先生、ご主人さま、ありがとうございました!
甘楽町富岡においでの際には、ぜひ「新洋亭」に。カツ丼、カレーライスがおすすめです。
HP:http://www.shinyoutei.com/

小学校の通学路に面しているので、小学生も覗きにきて、元気とちょっとばかしの喧騒を運んできてくれます。
男の子も女の子も、学校で飼った経験があるのか、「かわいい」と言ってお蚕を触ります。
しかし、なかには苦手な子もやっぱりいて、今日面白かったのは、そんなお蚕が苦手な子にいった女の子の一言でした。

はっ~(深いため息をついて)、「○○ちゃん、田舎に住んでいるんだから、これくらい触れなくてどうするん?」

文字だけでは伝えきれないのが残念ですが、抑揚のついた群馬弁で相手を案ずる口ぶりに、この地でいろいろとお世話になったご婦人方の顔を重ねてしまいました(笑)

また、明日からどんな人と出会い、どんな話が聞けるのか。
楽しみにしながら、朝を迎えたいと思います。

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